高配当ETF(VYM)を買った私が、なぜVOOに乗り換えたのか|トータルリターンで比較した結果

高配当ETF(VYM)を買った私が、なぜVOOに乗り換えたのか|トータルリターンで比較した結果 株式投資

配当金だけで生活できたら――そんな夢を見たことはありませんか?「高配当株ならほったらかしで配当がもらえる」「利回りが高いほどお得」。そう思って高配当ETFに飛びついた経験が、私にもあります。

2021年、私はVYM・HDV・VIGという名前の高配当ETFを買いました。配当利回りの高さに惹かれてのことでした。ですが今、私の株式のコアはVOO(S&P500に連動するETF)です。高配当ETFは、ある時点で手放しました。

大きな含み損を抱えて退場した、というドラマチックな失敗談ではありません。むしろ「早めに気づけてよかった」という話です。今日は、なぜ高配当ETFからVOOに乗り換えたのか、その判断の過程を正直に書きます。

この記事の要点

  • 2021年、高配当ETF(VYM・HDV・VIG)を購入。配当利回りの高さに惹かれたのがきっかけ
  • 後にVOOとトータルリターンを比較し、配当課税の分だけ高配当ETFが不利だと気づいて乗り換えた
  • 今の私の考えでは、給与所得がある現役時代はトータルリターン重視、リタイア後は高配当型に切り替えるのが合理的

「配当利回りが高い=お得」だと思っていた2021年

きっかけはネットで見かけた記事でした。VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)、HDV(iシェアーズ・コア米国高配当株ETF)、VIG(バンガード・米国増配株式ETF)という、いわゆる「高配当ETF」を紹介する内容だったと記憶しています。

当時の私は、配当利回りの高さをそのまま「お得さ」だと考えていました。「毎年きちんと配当が振り込まれる」「値上がりを待たなくても現金が入ってくる」という仕組みに魅力を感じ、VYMを中心に50万円ほどを投じ、HDV・VIGにも買い増ししました。数字だけを見れば、まっとうな判断のつもりでした。

ETFReplayで比較して気づいた「配当課税の壁」

転機になったのは、「ETFReplay」というサイトで複数のETFのパフォーマンスを比較したことです。VYM・HDV・VIGと、S&P500に連動するVOOを並べて、トータルリターン(値上がり益+配当の合計)で見比べてみました。

そこで気づいたのが、配当には都度課税されるという事実でした。配当金を受け取るたびに約20%が税金として引かれます。一方、値上がり益は売却するまで課税されません。同じ利益でも、配当という形で毎年こまめに受け取ると、その都度税金で目減りした分だけ複利の効きが弱くなります。結果として、高配当ETFはVOOよりトータルリターンで見劣りする、というのが私が比較して得た実感でした。

いとこん
いとこん

「配当がもらえる=得している」つもりでいたのに、比較したグラフを見たら普通にVOOの方が伸びていて、正直ちょっと拍子抜けしました。

「配当利回りが高い」というのは、あくまで「配当としてもらう金額の割合」であって、資産全体の増え方(トータルリターン)とは別の話だったわけです。この違いを、私は実際に比較するまで意識できていませんでした。

早めにスイッチした結果、失ったもの・失わなかったもの

比較で気づいたあと、私はVYM・HDV・VIGを売却し、資金をVOOに移しました。乗り換えにあたっては当然、売買の手数料や、当時ついていたわずかな含み益・含み損の精算といった目減りはありました。

ただし、大きな損失にはなっていません。VYM・HDV・VIGを買ってから比較的早い段階で気づいて動いたため、含み損を大きく抱え込む前にスイッチできたからです。「高配当ETFで大失敗した」というより、「回り道をして、そのぶんの手数料を授業料として払った」という感覚に近いです。

いとこん
いとこん

塩漬け株やFXの強制ロスカットで痛い目を見てきた経験があったから、「データで見て違うと分かったら、意地を張らずに動く」というのは今の自分にとって当たり前になっています。

「高配当ETFはダメ」なのか?現役世代とリタイア後で答えは変わる

ここまで読むと「高配当ETFはやめた方がいい」と言っているように聞こえるかもしれませんが、そういう話ではありません。私が今考えているのは、ライフステージによって適した商品は変わる、ということです。

給与所得があり、配当を生活費に使う必要がない現役世代であれば、配当という形でこまめに課税されるよりも、値上がり益としてまとめて持ち続け、トータルリターンの高いETF(VOOやQQQなど)に任せる方が理にかなっていると、今の私は考えています。

一方で、定年や早期リタイアなどで給与所得がなくなり、資産から定期的に現金を取り崩す必要が出てきた局面では、配当という形で定期的にキャッシュが入ってくる高配当株・高配当ETFの仕組みにも意味があると思っています。今の私にとっての結論ではなく、「今の自分の状況における結論」というのが正確な言い方です。

色々なETFに手を出した結果、たどり着いた答え

振り返ると、投資を始めた頃の私はVYM・HDV・VIGに限らず、色々なETFに興味を持っては手を出していました。個別株からETF中心にたどり着いた話でも書きましたが、私が18年かけて出した答えはシンプルで、資産形成のエンジンはVOOやQQQのようなシンプルな商品に任せる、というものです。

高配当ETFという「もう一つの寄り道」を経たことで、この結論により納得感を持てるようになった気がしています。遠回りではありましたが、無駄だったとは思っていません。

まとめ

高配当ETF(VYM・HDV・VIG)を買った私が、結局VOOに乗り換えた理由は次のとおりです。

  • 配当利回りの高さだけを見て「お得」だと判断していたが、配当への課税を考慮したトータルリターンでは劣っていた
  • ETFReplayでの比較をきっかけに、早めにVOOへスイッチした。手数料分の目減りはあったが、大きな失敗には至らなかった
  • 今の考えでは、給与所得がある現役時代はトータルリターン重視、リタイア後は高配当型への切り替えが合理的だと考えている

「配当利回りが高い」という一つの数字だけで商品を選ぶと、私のように回り道をすることになるかもしれません。この記事が、同じ寄り道を短くする参考になれば幸いです。

今回のように「持っている商品を入れ替える」判断ができるのは、複数の口座を用途で使い分けているからでもあります。18年で実際に開いて、今も使っている口座は投資歴18年の私が実際に使っている証券会社・口座 全一覧にまとめています。

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この記事を書いた人

いとこん(@itoconn_oj3)。2008年、リーマンショックの年に100万円で投資を開始。翌年にはFXの強制ロスカットで元本の6割を失い、1年半投資から離れたことも。それでも退場しなかった結果、18年で資産は約7,900万円になりました。

プロフィール 投資歴18年の全記録

※本記事は個人の投資体験の記録であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。税制・手数料等の詳細は各社の公式情報をご確認ください。投資は自己責任でお願いします。詳しくは免責事項をご覧ください。

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