バフェットに乗って商社株を買った話|他人の判断に乗るときの金額ルール

バフェットに乗って商社株を買った話 株式投資

私が個別で持っている株はたった7銘柄です。INPEX、三菱商事、住友商事、アップル、スペースX、株主優待目的のイオン、そして三菱UFJ。コアはVOO・VTIなどの米国ETFで、個別株はあくまで「少しだけ」の位置づけです。

その7銘柄のうち、三菱商事と住友商事の2つは、実は自分で発掘した銘柄ではありません。きっかけは、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイが、日本の五大商社株を買い増ししているというニュースでした。今日はこの「乗っかり買い」の話と、そこから自分なりに決めた金額ルールを書きます。

この記事の要点

  • バフェットの商社株買い増しニュースを見て、三菱商事・住友商事を購入した
  • 「他人の判断に乗る買いほど金額を小さくする」が自分ルール。1銘柄数十万円まで
  • 結果は値上がりしたが、「乗っかり買いは儲かる」とは一般化しない

きっかけはバフェットのニュースだった

2020年、バークシャー・ハサウェイが伊藤忠・丸紅・三菱商事・三井物産・住友商事という日本の五大商社株をそれぞれ5%超まで買い増ししているというニュースが流れました。世界最高の投資家の一人が、地味な印象すらあった日本の商社株にまとまった資金を投じている。このニュースを見たとき、正直かなり驚きました。

いとこん
いとこん

世界一の投資家が地味な商社株に本気を出している。そのギャップに惹かれたところが、正直かなりありました。

私はそれまで商社株を意識したことはほとんどありませんでした。エネルギーから食品、金融、インフラまで扱う「なんでも商社」というビジネスモデルは知っていても、投資先として真剣に検討したことはなかったのです。

「乗ってみよう」と思った理由は、儲け狙いだけではなかった

バフェット氏のニュースを見て「じゃあ自分も買おう」と思ったのは、正直に言えば半分は儲け狙いです。世界的な投資家が選んだ銘柄なら、少なくとも大きく外れる可能性は低いだろうという打算はありました。

ただ、それだけではありません。投資を18年やってきて感じるのは、コア資産(米国ETFや金の積立)は「淡々と積み立てるだけ」で、正直それほど面白みがあるものではないということです。個別株には、ニュースを追いかけたり、決算を見たり、相場と接点を持つ楽しみがあります。バフェット氏の判断に乗ってみるというのは、その「投資の楽しみ」を味わうための入り口でもありました。

三菱商事は株式分割のタイミングで買った

三菱商事を実際に買ったのは、株式分割があった頃です。1株が複数株に分割されて株価が下がったタイミングで、「今なら買いやすい」と感じて購入しました。分割前は値がさ株で手が出しにくい印象がありましたが、分割後は少額からでも買いやすくなり、心理的なハードルが下がったのを覚えています。

株式分割そのものは企業価値を変えるものではないと頭では分かっていても、「1株あたりの値段が下がって買いやすくなった」という感覚は、個人投資家としては無視できない後押しになりました。

住友商事も同じ流れで

住友商事も、三菱商事とほぼ同じ時期に、同じ理由で買っています。バフェット氏が買い増ししているのは五大商社すべてでしたが、私はその中から三菱商事と住友商事の2銘柄だけを選びました。5社すべてを買うほどの資金も気力もなかったというのが正直なところで、知名度や事業内容になんとなく馴染みがあった2社に絞った、という程度の理由です。

投資額は「数十万円ずつ」に抑えた理由

三菱商事・住友商事それぞれへの投資額は、1銘柄あたり数十万円程度です。これは私の資産全体からすると小さな金額です。

なぜこの金額感にしたかというと、この2銘柄は「自分で企業分析をして選んだ銘柄」ではなく「バフェット氏の判断に乗った銘柄」だからです。自分で財務諸表を読み込んで確信を持って買った銘柄ではない以上、判断が外れたときに大きな痛手にならない金額に収めておく。これが、他人の判断に乗るときに私が決めているルールです。

他人の判断に乗るときの金額ルール

18年投資をやってきて、他人の判断(著名投資家の動き、YouTuberの推奨、話題のニュース)をきっかけに投資先を選ぶこと自体は、悪いことだとは思っていません。実際、私の貴金属投資も高橋ダン氏の発信がきっかけでしたし、暗号資産も同じです。

ただし、他人の判断に乗るときほど、金額は小さくするというのが私の中でのルールです。理由はシンプルで、自分で調べて納得して買った銘柄なら、下がったときも「自分の判断だから」と受け止められますが、人の判断に乗っただけの銘柄が下がると、後悔の質がまったく違うからです。人のせいにしたくなる後悔は、投資を長く続けるうえで一番厄介な感情だと感じています。

いとこん
いとこん

自分で選んだ失敗なら納得できます。でも人の判断に乗って失敗すると、なぜか二重にモヤモヤするんですよね。だから金額だけは自分でコントロールするようにしています。

保有してみての実感:値上がりして満足している

結果として、三菱商事・住友商事の2銘柄は今のところ値上がりしていて、素直に満足しています。バフェット氏の判断に乗ったことは、少なくとも今のところは正解だったと感じています。

とはいえ、これは「乗っかり買いは儲かる」という一般論ではありません。たまたま今回はうまくいっただけで、次に同じような形で乗っかった銘柄が値下がりする可能性も当然あります。だからこそ、値上がりしている今も、金額を増やそうとは考えていません。数十万円という最初に決めた金額のまま、淡々と持ち続けています。

配当という副産物

商社株を買った当初は値上がり益しか意識していませんでしたが、持ち続けてみて気づいたのは配当の存在です。商社株は一般的に配当利回りが高めの銘柄が多いと言われており、保有しているだけで年に数回、配当金が入ってきます。金額としては大きなものではありませんが、何もしなくても定期的にお金が振り込まれるという体験は、値上がり益とはまた違う満足感がありました。

コアのETFは配当を出さない銘柄も多く、金の積立も配当という概念自体がありません。個別株ならではの「持っているだけで定期的に何か返ってくる」という感覚を実感できたのは、商社株を買ってみて初めて分かったことのひとつです。

個別株7銘柄の中でのポジション

私の個別株7銘柄には、それぞれ違う「買った理由」があります。ゼンショーから始まった株式投資の遍歴でINPEXは早い時期に、アップルは長期保有前提で、スペースXはIPO抽選に当選した記念のような形で。イオンは株主優待(オーナーズカード)目的、三菱UFJは少額の保有です。そして三菱商事・住友商事はバフェット氏への「乗っかり」です(この7銘柄にたどり着くまでの経緯はこちらの記事にまとめています)。

同じ「個別株」というくくりでも、買った理由によって自分の中での位置づけや金額感は変わります。理由を意識して金額を決めることが、個別株と長く付き合うコツなのかもしれません。

伊藤忠・丸紅・三井物産は買わなかった理由

バフェット氏が買い増したのは五大商社すべてでしたが、私が買ったのは三菱商事と住友商事の2社だけです。伊藤忠・丸紅・三井物産を除外した明確な理由があるわけではなく、正直に言うと「全部は追いきれない」というのが本音でした。

5社すべてを均等に買うという発想もありましたが、それだと1社あたりの金額がさらに細かくなり、管理する銘柄数だけが増えて、結局どの会社の決算も追わなくなるだろうと感じました。個別株を持つ意味のひとつは「相場との接点を持つ楽しみ」なので、追いきれない数まで銘柄を増やすと、その楽しみ自体が薄れてしまいます。2社に絞ったのは、この「楽しめる範囲に収める」という判断です。

バフェット氏はその後も買い増しを続けている

バークシャー・ハサウェイはその後も五大商社株の保有比率を引き上げ続けており、当初の5%超からさらに買い増しを重ねています。世界的に見ても異例の長期スタンスで、バフェット氏自身も日本の商社株を「長期保有するつもりだ」という趣旨の発言を繰り返しています。

では自分もそれに合わせて買い増しするかというと、今のところそのつもりはありません。理由は「他人の判断に乗るときほど金額を小さくする」という自分のルールを守りたいからです。バフェット氏が買い増しを続けているからといって自分も増額すると、それは「バフェット氏の判断」ではなく「バフェット氏が買い増しているという情報に反応した自分の判断」に変わってしまいます。最初に決めた数十万円という金額を動かさないことで、判断の軸をぶらさないようにしています。

もし値下がりしていたら、この記事は書けなかった

正直に言うと、この記事は「結果的に値上がりしたから」気持ちよく書けている面があります。もし三菱商事・住友商事が値下がりしていたら、おそらく「バフェット氏の判断に乗った」という話自体を、あまり人に話したくなかったと思います。

だからこそ、値上がりした今の実感をそのまま「乗っかり買いは正しい」と一般化しないように気をつけています。数十万円という小さな金額に留めたのは、値下がりしていた場合にも平静でいられる範囲に収めるためでした。結果が良かったのは事実ですが、その結果を生んだプロセス——金額を絞ったこと自体——のほうを、次に何かに「乗る」ときも守りたいと思っています。

まとめ

バフェット氏が日本の商社株を買い増したというニュースをきっかけに、三菱商事・住友商事を数十万円ずつ購入し、今は値上がりして満足しています。ただしこれは「有名投資家に乗れば儲かる」という話ではなく、「他人の判断に乗るときほど金額を小さくする」という自分なりのルールがあってこその結果だと思っています。

コアはETFに任せ、個別株は少額で楽しみながら、他人の判断に乗るときはさらに金額を絞る。これが18年かけてたどり着いた、私の個別株との付き合い方です。

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この記事を書いた人

いとこん(@itoconn_oj3)。2008年、リーマンショックの年に100万円で投資を開始。翌年にはFXの強制ロスカットで元本の6割を失い、1年半投資から離れたことも。それでも退場しなかった結果、18年で資産は約7,900万円になりました。

プロフィール 投資歴18年の全記録

※本記事は個人の投資体験の記録であり、特定の銘柄・金融商品の売買を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。詳しくは免責事項をご覧ください。

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